精神保健福祉科
2020.11.06
【精神保健福祉科】 市立札幌みなみの杜高等支援学校を見学してきました!
みなさん、こんにちは! 精神保健福祉科です。
ついに道内は平地でも初雪が観測され、本格的に冬の足音が聞こえてきました。
ハロウィーンも終わり、街は徐々にクリスマスムードですが、個人的には「わくわく」よりも冬の寒さ、除雪等への恐怖が上回ってしまっている今日この頃です。皆さんはいかがですか?
さて、今回1年生は札幌市立の高等支援学校である「市立札幌みなみの杜高等支援学校」を見学させていただきました。
同校は、知的障害のある(療育手帳を持っている)中学校を卒業した生徒が通う学校です。
同校の特徴は、「働く力」「生き抜く力」を育てる点で、学校併設のカフェである「杜カフェ」を中心として、
「センター(接客・在庫管理)」
「サポート(福祉・縫製・デザイン)」
「キッチン(製パン・調理)」
「クリーンアップ(清掃・洗車・ベッドメイク)」
「工房(窯業・木工・紙すき・羊毛)」
「ファーム(野菜花栽培・販売・一次加工)」
「エコサイクル(解体・堆肥・市の外注業務)」
の7つのコースに分かれ、生徒は実際に授業の中で職業実習に励んでいます。
教頭先生に校舎内をご案内いただきながら、生徒の皆さんが実習に励んでいる様子を見させていただきました。
【教頭先生に校舎のご案内をしていただきました。】
教室の壁は透明で、廊下から教室内が見える構造でした。
教頭先生によると、実際の職場では周りから見られる環境となることも多く、その環境を見据えた構造とのことでした。
なお、同校では清掃や木工、農作業等含め、他校では「数学」や「国語」等の一般的な教科を教えていた先生方が指導しています。
それぞれの専門家にも来ていただいているとのことでしたが、一般科目がご専門の先生方もそれぞれの担当作業について勉強や練習を積んで生徒に教えているそうです。
【一クラス8人制の教室】
【校舎内で苗を育てている様子。写真はハニーレタス。杜cafeで使用するそうです。】
【各種企業から持ち込まれた電話機などを分解し、レアメタルを取り出す場所】
【みなみの杜高等支援学校併設の「杜cafe」】
本日、校舎内の見学後にこちらのcafeで昼食を食べさせていただきました。
なお、このcafeは調理や接客はもちろん、掃除、印刷物作成、食器類の作成、食材となる野菜育成等全てにおいて同校生徒が関わっています。
ゆくゆくは「みなみの杜産100%」を目指しているとのことでした。
【杜cafeのオレンジジュース(左)と、ミックスピザ(右)】
【杜cafeで注文した物を待つ教員(幡・この記事記載者です)(左)と精神保健福祉科1年生(右)】
【豆パン(右)とクリームパン(中)、サービスのサラダ(左)】
【精神保健福祉科1年生の3名。感染防止のアクリル板もあり安心して食事ができました。景色も最高です】
【カフェラテ・アイス(右)、サービスサラダ(中)、日替わりプリン(左)】
「杜cafe」では、一般のカフェやパン屋を経営している方々からもアドバイスを受けながら運営しているそうです。
また、私達がお邪魔している間にも、カフェでくつろいだり、パンを買いに来ているお客さんも大勢いました。
市立札幌みなみの杜高等支援学校は、ともすれば閉鎖的となりかねない障害を抱えた生徒への支援現場において、むしろ積極的に地域・社会との繋がりを意識している印象を受けました。
「教育」の現場ではあるものの、我々が目指すべきソーシャルワーカーの仕事にも非常に通じる所があり、精神保健福祉科1年生にとっても非常に良い勉強となりました。
また、みなみの杜の先生方も教育のプロですが、各種作業についても勉強・練習をされていました。
我々ソーシャルワーカーも現場では同じように専門外の勉強や練習が求められる場合もありますが、結局それはクライエントの支援に繋がるものです。
そういった専門職としての姿勢についても学ぶことが多かったように思います。
今年の1年生は、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、例年と違い各種施設等にお邪魔する機会がこれまでありませんでした。
今回、初めて障害がある人々が生き生きと学び、それを支えている方々の現場を見学させていただいたことは、ソーシャルワーカーを目指す精神保健福祉科の学生にとって、非常によい刺激となりました。
改めましてこの度はお忙しい中、さらにはコロナ禍という大変な状況の中で見学をお受入れいただき、市立札幌みなみの杜高等支援学校の皆さま、本当にありがとうございました。