*令和2年度総集編⑥*
2021.04.06 | 日記
この一年、子どもたち一人ひとり、それぞれの成長がありました。
<うさぎグループ>
入園という子育ての節目が、新型コロナウィルスの影響でとても不安なものになりましたね。
導入保育や説明会も思うようにできず、入園したと思ったとたんに2か月も休園に…。
保護者の皆さんの不安は人一倍だったと思います。
(私も、娘が小学校卒業中学入学の節目でした。どちらの式も保護者の参加は不可で、玄関での見送りお迎えで節目を感じていました。)
6月に再開した幼稚園では、涙・脱走…しゃべらない…いつも4月に出会う年少さんの姿。
そこから、みるみる成長してきたと思います。
先生やお友達と過ごす中で、楽しさを知り、嫌なことも体験しましたね。
子どもが大きくなるにために、これからの人生で、様々なことに立ち向かい解決する力をつけるためには、
楽しい思いも、悲しい思いも、いたずらも、注意をうけたり、褒められたりすることも、すべてすべて大切で必要な経験だと思います。家庭だけでは、なかなかできない体験もありますね。
お母さんではない人と過ごし、お母さんにはひみつ♡なんてことも、必要な経験のひとつかもしれません。
「親」という立場にいると、わかっているけど気になる、わかっているけど出来ないのオンパレード。
私もです。信じて待ったほうがよかったり、親が我慢して見守ったほうがいいと思うのですが、目の前にいると、心配になってって、、管理しようとして、約束ばかり決めて、また叱って…繰り返してます。
でも、幼稚園教諭という立場から、子どもたちのことをみると、待てるし、見守れるんです。
なんでかなっていうのは、自分でもわかりませんが、先生が見守りましょうと伝えても家庭ではなかなかうまくできないということはよくよく(身をもって)わかっています。
それでも、これからも見守りましょう・信じましょう・言い過ぎ・やりすぎに気を付けましょうと言います。
もしかしたら、毎日の子どもたちを見て、みんなの「成長する力」を知っているからかもしれませんね。
どんぐりさんに進級し、クラスや先生、友達も変わります。不安も出ますもちろん!涙もあるし、行きたくないもありますよ!
でも、昨年の経験を子どもたちなりに積んでいるから、必ず泣き止むし、楽しくなるし、新しい関係ができたり、上手に過ごせるようになります。そんな日が少しでも早く、一日でも早く来るように、、どうぞお母さんの笑顔・明るさで支えてあげましょうね♪
<どんぐりグループ>
うさぎさんからどんぐりさんになる進級は、毎年4月にぐっと変化してきます。
ついこの前まで、幼稚園の一番小さい子として、みんなに可愛がられていたのに、気づいてら周りに小さい子がいて、鳴き声が響いて…中には「こっちが泣きたいよ~!」という心情の子もいます。
そんな4月がなくて、みんなのことが本当に心配でした。
でもね、6月にあったみんなが、しっかりどんぐりさんになっていてびっくりしました。
家庭での生活がきちんとしている証拠。お母さんやお父さんと信頼関係がちゃんとあって、日々遊んでいた証拠かなって思います。
年中さんって、ついつい期待しちゃいます。もう3歳じゃないからねと。しかし、幼稚園の中でみるとどんぐりさんってなかなか大変。色々知っているから、元気いっぱいだし、わかっているから待てなかったり、その反面まだまだできないから「先生!先生!」その横には涙の子も…。年中さんとしてのいいスタートは、笑顔も元気も涙も含めて「自分をちゃんと出せているかな?」ということかもしれません。
そんなみんなが、日々の中でぐっと成長して、涙がぐんと減り、仲間意識が芽生えて、待つことを覚え、周りを見ることを段々覚えてきました。その姿は、運動会や発表会で見ていただけたんじゃないかなと思います。
個人差もある年齢ですので、周りと比較しがちですね。うちの子はうるさい…とか、泣いてるのうちだけかも…、先生の話少しも聞いていない…。
その比較をぐっと我慢して、でもここがいいところ。長所と短所どちらもあるものです。キラキラ見える子も悩みや課題があるのですよ。私の息子は、皆さんと同じ年ですが(新年長さん)夏の遠足、モエレ沼公園で「噴水が倒れてくる~」と泣き叫んだそうです…。保育園の先生から聞いて、笑いましたが、年中なのに大丈夫なのか…。とも思いましたが、元気に過ごしているからよし!と開き直るしかありませんね。いつかいい思い出になるはずだと!
遠足・お店屋さんごっこと日々が進むたびに成長を見せてくれました。
困って時にはちゃんと、職員室に私や園長先生を呼びに来ることも。
ポプラさんへのあこがれもとても強く思っていたようですね。運動会や発表会の形が違ったことで、毎年に比べ「見える姿」が多かったり、違うように見えたのかもねと先生たちで話していました。
「僕も来年アラジンやる!」「私は人魚姫!」と会話する子どもたちを横に(来年は、違うお話になるけどね…)と思う先生たちです。
いよいよこれからあこがれのポプラさん!
楽しみな子が多いかなと思いますが、中にはプレッシャーや不安を感じる子もいることでしょう。
ポプラになったから我慢して、譲ってという運営はしていません。子どもたちが年長児として、活躍したい!頑張りたいという気持ちがわいてくるような仕掛けを考えながら、出てきたときには思いっきり活躍してもらえるように…そんな風に過ごしていきます。
(さっそく4月9日金曜日はお出かけ予定です。(新ポプラのみ)少し寒そうなので、温かい服装でお越しください)
<ポプラグループ>
楽しみにしていたポプラグループ
幼稚園最後の一年の始まりが不安定なもので、どんな一年を過ごせるのだろうと思いましたね。
保護者の方に「先生!卒園式だけはやってね…」と言われたのが印象的で、このまま運動会や発表会までできないわけにはいかない…と職員室で沢山のことを考えました。
ポプラさんの一年は、スライドを作成したりするのもあり、ポプラの先生以外でも振り返ることが多くあります。
春、毎年恒例の桜を見に行けなかったのが、本当に悔しくてしばらく残念がっていたのですが、悔やんでるばかりでなく、違うことを考えなきゃならないし、できることは色々あるはずだと過ごしてきました。
でも、そんな先生たちの悩みや心配をよそに、子どもたちは元気だし、笑顔がキラキラしていて、
休みの時にこんなことしたよ♪とか、先生くれたやつ作ったよ!ママとHP見たよ。先生も風邪ひかないでね。
なんて、さすが年長さんという言葉を沢山かけてくれ、いつの間にか人を思いやる心が育っていることに感心しました。でもちがいますよね、いつの間にかではなく、幼稚園での今までの経験、友達とのけんかや仲直り、家庭でのお母さんお父さんとの沢山の生活の中で培ってきたものなのですよね。
育つ力がある子は大丈夫。個性はあります。持っているものも。でもその持っているもの、個性とともに、その子らしく幸せな大人になるために育っていく…そのために私たちは沢山の環境・遊びを用意して、援助していくのですよね。
小学校に入ると、生活がひと段階変わりますね。
まず「一人で歩いていく」が一番大きなことですね。みんな口をそろえて言うのが「うちの子行けるのか?帰ってこれるのか?」ですね。でもこれを経験して、少しづつ世界を広げていくのですよね。
そして授業が落ち着いてきたころ、不明な約束をしてくるようになりますね。
00ちゃんと遊びに行く!と。時間は???待ち合わせ場所は…???本当にその子のおうち言っていいの??
というような。私も行きましたよ。待ち合わせ先まで一緒に行って、誰も来なくて泣いて帰った日もありました。明日、もう一回聞いてみてごらんとか、今度は時間と、場所とちゃんと確認したらいいよとか。
約束がうまくいかない日が続くと不安になって「うちの子友達いないんじゃ…」「仲間外れにされてないかな…」とか思って無性に心配になったりもしました。でも、見張れないし、聞く人もいなかったし、不安は解消されない。だから、すべてを「元気かどうか」で判断するようにしましたね。口を出さずに子どもをよく見る。そうすると、あれ?なんかやっぱりおかしいかも?と気づいて、学校へ聞くことができますね。
幼稚園の先は、広い世界へ羽ばたいていくから、だから幼稚園でもうさぎさん・どんぐりさんとは違う関り、保護者との連携をしていく面もあります。子どもに任せる、自分でやる。自分で考え、解決するなど。その経験をするから、学校で出会うことにも、なんとか少しづつぶつかっていけるのだと思います。
お泊り会や運動会での可愛らしい姿。発表会での立派な姿。
日々の中での、笑い顔、泣き顔、怒り顔、困り顔…。
全てを詰め込んで、小学校へ行くのです!
<卒園セレモニー>
3グループみんなでできなくなってしまった卒園式。
いつもなら、同じホールの中で「あの時一緒に泣いたあの子」「あの日大喧嘩しまった相手」「いつも一緒にバスに乗った子」「あまりしゃべったことないけど、誕生会で隣になった子」「名前は忘れたけど、うさぎグループ一緒だったあの子」がいて、
同じ年に第2桜幼稚園に入り、年長さんの仲間として幼稚園を引っ張ってきたみんなと一緒に卒園するはずでした。
それは今年できないから仕方ない、では片づけられませんでした。
お父さんお母さんに見てもらいたかったし、毎日送迎してくれたおばあちゃん・おじいちゃんにも見てもらいたかった。
みんなと先生とそろって歌いたかったし、写真をとりたかった。
それをあきらめずにかなえる方法として行った「卒園セレモニー」
ポプラさん全員で集まった最後の日でした。
お父さんお母さん以外にも、自分を応援し、好きでいてくれる人がこんなにいる。応援して、見守ってくれる人がこんなにいる。
みんなで過ごすということには、そういった意味もあるのかもしれません。
<卒園式>
そして、迎えた卒園式。
一瞬一瞬が思い出となりました。
<修了の集い>
新しい幼稚園・保育園でも元気でね!
今年度も一年、本当に様々なご協力・ご理解ありがとうございました。
感染症と隣り合わせだった、最初の一年を、皆さんとともに考え、悩んだり乗り越えながら過ごしてきたことで
知ったこと、見れた世界がありました。
この一年が、これからの新しい時代、新しい一年の一つの土台となります。
困ったときには思い出す2020年度。
沢山の温かいご支援・ご協力、本当にありがとうございました。
髙梨 舞