理学療法士科
2022.08.29
国際学会参加の報告
理学療法士科教員の中尾です。
理学療法士の免許を取得後、病院や施設、研究機関などで、研究をすることがあります。
そこで得られた成果は、学会発表や論文を通じて公表されます。
理学療法士科の学生は現在夏休み中のため、今回はカナダで開催された学会で発表してきた内容について共有したいと思います。
(理学療法士になったら、こんなこともしますよ~~という感覚でみてみてください。)
学会名:The International Society of Electrophysiology and Kinesiology (ISEK)
日時:2022年6月22日~25日
場所:カナダ, ケベック市
演題名:Relationship between shear elastic modulus and passive muscle force in human hamstring muscles: a Thiel soft-embalmed cadaver study
(日本語訳:ハムストリングスのせん断弾性率と受動張力の関係:Thiel法固定献体を用いた研究)
以下簡単な研究内容です。
本研究では、超音波せん断波エラストグラフィを用いて、ハムストリングスの受動的な筋弾性−張力関係をご遺体で検討しました。
ヒト生体の組織性状に近い特徴を有するThiel法固定献体9体9肢のハムストリングスを対象として、最大1800gまで負荷を加えた際の、筋肉の硬さを測定しています。
結果として、筋肉が伸長されれば、硬くなるという有意な回帰式が全筋で得られました。
このことから、ハムストリングス各筋の力学的なストレスを、超音波せん断波エラストグラフィにより推定可能であることが示唆されました。
図1. 発表前の写真
カナダへの渡航は新型コロナウイルスによる影響により、揃えなければいけない書類が多く大変でした。
特に日本から出国する時よりも日本に帰国するのが大変で、日本の感染対策が他国よりも厳しく実施されていることを肌で感じる渡航となりました。
また、日本を除くいずれの空港も新型コロナウイルスの影響を受けてか、いたるところが正常に機能していませんでした。
そのせいもあってか、カナダ→アメリカ→日本の帰国時の経路で、荷物を失くしてしまいました。
日本ではあまり経験しないものですが、ロストバゲージといえば、海外の人は耳なじみがあるくらい、海外に行くとよく経験するといわれています。
2週間後には無事にもどってきたので、荷物を預け入れるときには良い教訓にして今後も注意していきたいと思います。
最後にカナダのきれいな街並みをみなさんに共有します!
図2. 滞在先ホテル近くの郊外
図3. ケベック市の夜景
図4. ケベック市の夜景